淋菌感染症

淋菌感染症

淋病淋菌に感染することで発症する性感染症です。性行為や肛門性交、キス、口腔性交を介して、性器や直腸、のどに感染します。
特にのどの感染が起こった場合は、症状が自覚しにくいため、知らないうちに感染を他者へうつしてしまうケースも少なくありません。
性別を問わず、放置してしまうと不妊症の原因になる恐れがあります。また、妊娠時に母親が淋菌に感染していると、出産時に赤ちゃんへうつってしまう可能性があります。
近年では、薬が効かない耐性菌が増えています。そのため、治療後の再検査で「陰性」の結果が出るまでの間は、治療をきちんと続けていくことが重要です。

症状

女性にみられる主な症状

  • 残尿感
  • 頻尿
  • 排尿時の痛み
  • 黄色いおりもの、異臭がするおりものの量が増える
  • 下腹部痛
  • 発熱

など

感染して広がると卵管炎や 骨盤内炎症性疾患(PID:Pelvic Inflammatory Diseases)などの発症リスクが高くなります。また、そのまま放置し続けると卵管が癒着して詰まり、不妊症を招いてしまいます。
母子感染で赤ちゃんへ淋菌をうつしてしまうリスクがあるため、心配な方は速やかに検査を受け、適切な治療を受けましょう。

治療方法

筋肉注射や点滴で、抗生剤を投与する治療を受けていただきます。治療法は、症状などを考慮して、患者様に合った方法を選択していきます。
近年では、薬が効かない耐性菌が増加傾向にあります。そのため、治療を開始してから2~3週間ほど経過したタイミングで再検査を受け、陰性と確認されるまで治療を続けていきましょう。
性別を問わず、不妊症の原因になってしまう可能性があります。症状がなくなっても完治するまで治療を継続することが不可欠です。
パートナーへ感染し合う「ピンポン感染」を防ぐためにも、パートナーの感染が発見された場合は、自覚症状が乏しくても速やかに検査を受けましょう。

検査方法

感染が疑われる部位から検体を採取して感染の有無を調べます。感染直後から検査が可能です。

男性 尿検査(前の排尿から2時間以上あけた後に、出始めの尿を採取します)
女性 膣ぬぐい液
のど うがい液
直腸 肛門周辺のぬぐい液

予防

女性肛門性交や口腔性交を行った場合でも、直腸やのどへ淋菌が感染する恐れがあります。そのためコンドームは、正しいつけ方で装着しましょう。
コンドームできちんとつけていても感染するリスクはあるため、「もしかしたら淋病かも」と心配になる症状がありましたら、速やかに医療機関へ受診してください。
パートナーが淋病を発症していることが分かった際は、たとえご自身に症状がない場合でも、できるだけ早く検査を受けに受診しましょう。